2008年 03月 14日
深化すること
「この先、いつまで稽古が出来ますかねぇ…」
よく年配の道場生の方々と話しになる事があります。 私達の年代になると一つのテーマでもあります。ただ淡々と稽古を続けていくのなら、手足が動かなくなるまで出来ると思いますが、私達は「実戦」を旨としていますから、話しは簡単には納まりません。 「年相応な組手を心がけていきましょう」と私は、よくお話しをします。ただ、これも「年だから…」という否定的な考えでない事を留意すべきなのです。 「強い者も賢い者も生き残ったのではない。ただ、変化した者だけが、生き残る。」 どの歴史書だったかは失念しましたが、先人の言葉で私の好きな言葉のうちの一つです。 同じ稽古をしていても、その「質」は高められていかなければなりません。漫然と流す稽古に意味は無い。一つ一つの動作にその時の意味を見出す事が肝要。 「型は、理論です。簡単に言えば公式です。その公式を正しく身に付けなくては応用も出来ないでしょう。」 「基本さえ正しく出来ない人に本当の瞬発力のある攻防は、出来ないと思いなさい。」 「綺麗ごとではなく、人は簡単に倒れない。しかし、タイミング良く技が、極まればいとも簡単に倒れもする。但し、一分間に無数の打突と衝撃の最中にそれを出さなければならない。そして、それこそが、私は「技」だと思う。」 このようなことを思考しながら私は、稽古に臨むよう心がけている。形にはめられた不自由な動きの中にあって「自在」を求めていく…そうすることで、まだ使われていない筋骨・筋を使いこなすこと。 …今は「手の指」に「意」を使っていますが…これも難しくも面白くも趣があります…。 それらを通しての「年相応のカラテ」です。 少なくとも(実感として…)六十路までは今の組手を深化させ若い人達と互角の「殴り合い」をしていくつもりです(^^) 迷惑で厄介な年寄りになるつもりです。そして、その先は… 自分でも「お楽しみ」にとっておくことと致します。
by katsumi-okuda
| 2008-03-14 00:07
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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