2008年 01月 31日
創意工夫…何事も
よく観る光景、二三つ…。
接近戦の乱打戦の最中、不意にお互い手を留めてにらみ合う。 それも、ほんの数秒…。 思い切り打突を繰り返しているのに、ましてお互いふらふらになっているというのに…倒れない。 何気なく出した打突が、相手に当たる。そして、呆気なく倒れる。それもこれも、実戦の彩…。 稽古を通して何を希求しているか。 いつも同じ稽古をしているようで毎回その日の心身の調子を内観しながら稽古しております。 例えば組手稽古にあっては、まず「合わせる」ことを念頭におきます。教える立場上、さまざまな方の相手をします。 そして、それが自身の稽古の要ともなります。 子供との稽古は、予想外の技の出方や動き方に合わせ、一切を捌き、受け流し自分の速度とバランスを稽古。 選手とは競技を想定した組手の構えとリズムで稽古を行う。なまじ私固有のリズムで組手をやってしまうと選手に変な癖がついてしまいますので…。 一般の皆さんとやるときは、その相手に合わせたリズムを心がけております。一般の皆さんの能力を引き出していくことが、私達上級者の役目ですから…。 そして、私固有の組手を行うこともあります。 それは、その時々に考えた事意識している事、又は試したい事を考えている時等、組手の最中に行うことがあります。 敢えて相手の打突を真正面から身体で受けて、その日の感覚のズレを修正したり打突の衝撃の最中の思考を確認したりしています。また「相手に気配を悟られない移動」を組手の最中に試したり(やられた人は、大変困惑するみたいです)… 私はよく「揺らぎ」ながら組手をやることもあります。腕が人より長いですから、ある種の幻惑ですね。私の組手のスタイルといったら一時は、こればかりでしたが…またその逆に極力動きを少なくした組手もやります。 折角の組手です、何かしら試していかないと深化はないのではないかと思っていますので…。 相手が反応出来ない技を出すこと。 組手稽古の主眼は、それにおいています。勝つ事ばかりが稽古ではありません。相手の攻撃を受けながら思考します。 打突の最中、相手の正中線に狙いを定めます…寸部の狂いも認められません。自身のそれと合わせた時、そして相手の呼吸の狭間が見えた時…技を出し、確かめます。上手く合うと相手は、全く反応出来なくなります。また、その逆をやると相手の攻撃は、事前に対処し易くなるものです。 但し、そのための創意工夫と度重なる痛い試行錯誤を繰り返す事は、言うまでもありません。
by katsumi-okuda
| 2008-01-31 01:13
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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