2006年 08月 26日
バランス…呼吸と気と意
いっ痛!! 何故か痛めている指(潰した左中指の爪)で、缶コーヒーのプルトップを開けてしまう。もともと左利きだったせいか、何かの拍子で「左」を使ってしまい、その度に吃驚致します。
生来の癖と言うものは、なかなか抜けないものです。 普段、意識していない事は、特にそうです。 武道の根幹でもある「呼吸」もそうです。 相手と「気を合わす」こと、すなわち「呼吸を合わす」こともそうだと、つくづく実感してしまいます。 歩くとき、動きを伴うとき、息を止めて動作をする事は不自然であり、自然に「呼吸」は、しているはずです。 しかし、相手を前にして「実戦」に向かうとき、緊張・不安等に直面するとき、人は「呼吸」を乱します。その結果、不自然な「力み」を生じさせ、持っている能力の半分も出す事が出来なくなってしまいます。 その「呼吸を合わす」ことを会得することこそ、私の今の課題…。 難解極まりないものなのですが、不意に「解る」ときも現れます。 決して体調万全のときでもなく、気分的にもどうかという、普段と何も変わらない刹那に、それと「解る」ときが…あります。 確かに…言葉で説明するとなると、これまた「難解」…。 解る範囲内で、ご説明しますが、実践してすぐに出来るかどうかは、その人次第ですので…悪しからず。 基本的には、普段から意識して「腹式」「胸式」の呼吸を正しく行う事が、大切です。そのために「気合」を大きく入れる事も、その履修には、欠かせないものだと思います。もちろん、気合いを入れるとは、自身の心肺機能強化にも有効であり、号令に合わせる気合いは、相手に「気を合わす」第一歩だと思って、行うべきなのです。 実戦「組手」において、実は「型稽古」が有効なのです。長く吐く、短く吐く、そして止める等、組手の基本となる「呼吸」が多くの型には網羅されているのです。 しかし、それをそのまま「組手」に応用出来るか、というと…これまた「難しい」ことだと思いますので、初めは、「稽古」と割り切り、履修すると良いでしょう。 実戦では、やはりまず、相手をよく「観る」ことです。 相手に合わせ、攻防を繰り返す…その中で「実感」することが大切 …なんだと思われるかもしれませんが、案外相手を意識せず、手前勝手に「技」を出している人が多いものなのです。 特に「接近戦」での「攻防」の際、相手の「呼吸」もしくは「気」を最大の集中力を持って、合わす。 相手が突いてくる、下段を蹴ってくる…その刹那、私は意識して「息の調整」をします。その殆どが、緩くわずかに、そして細く吐くそれによって相手の勢いに合わせ、受け流すことをしている。 息を止めては、相手の勢いと衝突してしまいます。 相手と話しをしていくときでも、相手の吐く息に合わせて相づちを打つと、相手の共感を得られやすいとも言われます。それも、一つの道理だと思っています。 そして、自身の攻撃に際しては、これも相手に解らせぬよう「息」を素早く吸い、そして一気に細く、鋭く吐く。 「吽!!(ウン)」と言葉には出さないですが…気持ち的には、そうしているような気もしています。 全部が全部ではないにせよ、その時々の「呼吸」、特に相手との息を「意」をもって「合わせ」そして「制して」ていくこと。 たとえ、どんな状況であっても、自身の息が上がるような場面であったとしても、意識出来るとき、一つの「理想型」が構築されると私は、今実感しています。 そのためにも、息の上がる、手足も動かなくなるような「稽古・鍛錬」を積まなくてはなりますまい。人に自慢する訳でも無し、褒められる為でも無し、ただ自分の為に…です。
by katsumi-okuda
| 2006-08-26 01:31
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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