2006年 03月 26日
子供にとって「カラテ」とは…
いきなりな命題ですが、また、一人の少年部が、学校で喧嘩をしていたらしい。その子は、ふだんからおとなしいほうで自分からは、決して手を出さないタイプ。
聞いてみると「いきなり高学年が、言いがかりをつけ殴ってきた…」 と重い口を開く…応戦して一発殴り返したら、相手は前歯が、ぐらついたとか…(私個人としては褒めてあげたいくらいですが) この件に関しては双方で決着がついているのですが、学校の先生のコメントに少々飽きれてしまったのです。 「上の学年を殴るなんて前代未聞」だそうです。 何が前代未聞なのか何なのか私にはわかりません(と言うより失笑) 事の是非をきちんと把握もせずに一方的なコメント… 小学校高学年によく見られる乱暴な言葉遣いや粗暴な振る舞いの本当の理由(その多くは、成長する過程での本能的な優越・劣等・差別意識の表れ)を受け入れられない神経質な教育現場…。 そして、真剣に「叱る」ことに抵抗感(すぐに体罰だの何だのと問題にされるのも困りもの)を覚える先生方…。大変だとも思いますが、もう少し何とかならないものなのでしょうか…。 本人には私から次のように厳命しました。 (これを言っている時は、私は真剣に叱ります… と言うより本気で脅します) 「なんであれ人を殴ったら今度は、先生がお前を必ず殴る…だから、どんなことであれ、絶対にやるな!! お前なら受ける術をもっているだろう。なぜ、それをしない!! 相手の目の前で手足を振り回し威嚇することも出来るだろうが!! それをやってこそのカラテだろうが!! 自分たちは、何故カラテをやっていると思う。 そんなときにこそ「がまん」し「受けきる」だけの「技」と「体力」をつけ、本当に危ない時や弱い人を助けるために行動出来る「人」になるためにやっているんだぞ。 本当に自分の技量を試したいのなら「試合」に出て、本当に強い相手、自分より何倍もデカイ相手と戦ってこい!!」 …じっと彼は、私の話しを真剣に聞いていました。 「…わかったな。貴様。」 「はい…オス!!」元気な笑顔がもどりました。 小学生から中学までの間、子供たちは「弱肉強食」の順列を本能として体現してしまいます。それを「理性」や「道徳」という「智慧」によって試行錯誤しながら、コントロールしていくのです。 それをそして導いてやるのが「大人」なのではないかと考えています。残念ながら今の先生たちの中で「本気」で「勝負」や喧嘩をやったことがある人は、どのくらいいるのでしょうか…。 何も喧嘩を奨励するわけではないですが、物事の理( ことわり)というもの、事実ということを避けている方々が多いような気がしてなりません。 この春、また新しい子供たち(多くは幼稚園児)が、やってきます。 たくさんのことに「出会い」そして「悩み」、「考え」てもらいたいと思います。私は、率先してこの身体で伝えていきたいと改めて考えてしまいました。 PS;…率先しての選手稽古…やっと一段落です。 身体が…。
by katsumi-okuda
| 2006-03-26 22:55
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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