2012年 06月 04日
福島県…チャレンジカップ白河
三日日曜日、福島県白河にて「大会」に伺わせて頂いた。前日、土曜から矢吹入りし、「委員会」のメンバーそしてフルコンのKさんを交えて楽しい懇談会をさせて頂いた。気の合う「仲間」と語らうのは、何にもましても楽しい。そして、Kさんからも、何かとさまざまな情報や意見を頂く事が出来、大変ためになった。
さて、この大会にお邪魔するのは確か二回目だと記憶するが、今回は特に大勢の参加者(総勢400名近) と規模は、その辺の下手な県大会以上であり、手慣れたスタッフと関係者の皆さんの手際の良さには感嘆の一言でした。そして、何より大会を無事成功に導かれた事を含め(ブログ上です失礼ですが)一言、御祝いと慰労申し上げたく存じます。 そして何より大会を含め大きな団体を見事に統率されている門馬師範には素晴らしいの一言。 私より年若くとも、見習うところが多々あり、これからも、私の良き範としたいと思うばかりでした。 この大会の趣旨が、「茶帯以下、新人戦」という括りもあり、それ相応の試合運びとなりましたが、多くの「小さな道場生たち」の頑張りは、何ものにも負けていないと思いました。 そして、今回出場された選手たちの中から、より大きなステージに立てるよう奮起してもらいたいと願うばかりです。 まだまだ昨年の爪痕が、色濃く残るところではあります。 しかし、それに負けないだけの心身をこのカラテの稽古を通して培ってもらいたい。 大会会長や門馬師範が、常々仰っているように「負けない、あきらめない心」を大事にしてもらいたいと思いました。私たちも微力ではありますが、そのお手伝いが出来ればと思うばかりです。 さて、今回は幾度となく主審を務めさせて頂きました。 そして、その多くの子供たちが不慣れな試合と言うこともありましたので、試合中ではありましたが、少し声をかけさせてもらいました。 相手の突きや蹴りをもらい、その痛さに吃驚して泣き出してしまう子供たちや異様に痛がったり怖がったりする子供たち。しかし、当然ですね。 慣れていなければ、どう耐えていいのか分からない。 受けた痛みが、永遠に続くのではないかという怖さは、受けた者にしかわからない。 だからこそ、私たち周りの大人たちは、適切な叱咤激励をしなければならないと考えています。 痛い、辛いから可哀想の一言で済ませては、ならないのです。 痛みも辛さも、そして厳しさも結局、人は自分一人で背負わなければならないのです。そして、嬉しさや楽しさは、皆で共有すること。 そうすることによって、正しく相手を思いやる心が育まれるものだと思っています。 そして、そのことを幼いうちから正しく理解していくことが大事だと思っています。 子供たちは、教えられない事は理解出来ません。 そして、何度でも繰り返し教え伝えていかなければ心身に残らないものなのです。 そのためにも、周りにいる大人たちは、単に勝ち負けで一喜一憂するだけではなく、相手がいてくれたからこそ自分の強さや弱さが、わかること。だから、相手に対しての「礼」が、あることを教え伝えることが大切なのです。折角、身に付いた「礼節」をただ形だけの「礼」にしてはなりません。 それにしても、皆大変頑張ったと思います。 そして、こんな大きな大会を開いてくれた師範やご父兄の皆さんにも、必ず感謝してもらいたいと願います。 それでは、一般部や元気な壮年の皆さんについて少し総評をさせて頂きます。 初めての試合にもなるでしょうから、何分にも仕方がない点もありますが、これからのことを考え述べさせて頂きたいと思います。 まず、試合に臨むには、原則三要素あります。 「スタミナ」「打たれ強さ」「気構え」です。 技は、基本的なことがこなせていれば、初期の段階では大きな問題ではありません。 何よりも、試合は「実戦=直接打撃制」です。 それに耐えうる心身をまずは、作り上げ場に臨む事が大事。 胸や腹そして脚に受ける打突を異様に怖がり、腕全体、構えが下がるようではいけません。 何より頭・顔面が疎かになり上段をもらい易くなるクセが、抜けなくなる。 同様に相手の下段蹴りに注目するあまり、目線が下がっているのも同様です。 そして、そのためにもまず「体力強化」つまり「鍛錬」です。 相手の打突に耐えられるだけの胸、腹、背中、足腰そして腕つまり全てを鍛えなければ始まりません。 今回の皆さんと上級者の相違の多くは、そこに集約されると言っても過言ではありません。 耐えられるだけの身体があればこそ、平生を保ち、打突にも揺るがない正しい姿勢から適切な技が繰り出せる事を忘れないで頂きたい。 特に今回、隻腕の青年が試合に臨んでいた。 その意気自体、普く称賛に値することは言う間でもない。 だからこそ「彼」に伝えたいと思う。 例えば、パラリンピックの車椅子でバスケをやる選手たちをご存知だろうか。 彼らの上半身は、私たちと比べ物にならないくらいの強靭さとデカさをもっている。 それこそ片手で私たちの両の腕の力に比肩するほどである。 昔、両の脚しかない子供を指導したことがある。 その子たちは、当たり前のように脚で全てをこなしていた。 しかし、脚で組手や型を演ずる難しさは、私たちの想像を絶する。 慣れないうちは、少し上げた蹴りだけでも転倒していた。 それも幾度となく…それでも彼らは、止めようとはしなかった。 そしてついに、私たちでさえ難解な蹴りを事もなげに操るまでになったことを忘れない。 一つのハンデは、無数の辛苦を伴う。 だからこそ、乗り越えて頂きたい。 少なくとも片手で両の腕の力と器用さを持ち合わせるまで…。 そして、そのための厳しい稽古・鍛錬が、当たり前と思うまで続けて欲しい。 そうすることが、自身の大きな「自信=心の強さ」となることを忘れないで頂きたい。 いつの日か、共に稽古・鍛錬が出来る日を楽しみに…
by katsumi-okuda
| 2012-06-04 17:35
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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