2009年 12月 26日
ふと思う事…壱
そろそろ年末にさしかかって参りました。
何かと気ぜわしく毎年過ごしております。仕事納めや清掃&整頓に追われます。 元々、掃除をしていると考え事や思っていることを「リセット」出来る良い機会と思っています。 そして、今年もそうしようと思っていますが…。 目についた書籍を何気なく片付けていると、あまり今では開ける事もない書物が出てきます。 ふと立ち止まり手にとって開けてみると…そのまま読みふけるなんてこともよくありますが、そんな時間もないので、立ち止まらずに整理していこうと…。 何でもないそんな風景に昔を思い出す事もあります。 何かの拍子で「昔」がフラッシュバックしてくるようです。 「この本を買った当時、そういえば、あんな稽古をしていたなぁ」 結局、思い出すのは稽古の事ばかりですから、少し笑ってしまいます。 この前の女子アマレスリング吉田選手には、感心しました。 手首を疲労骨折しているために戦い方を変え、それをもろともせず盤石の優勝!!まして九連覇の偉業。 言うは安し行うは難しの好例ですね。 そんな淡々とした姿に見習うべきものが、多くありました。 女性でありながら、立派な「武道家」ですね。 口先ばかりの男共が、多いこのご時世、一服の清涼でした。 そして、先日のボクシング、長谷川選手の戦い方とその技量の高さ。 まさしく練習に支えられた天賦とでも、言えましょう。 練習通り、その場の状況に応じた技の施し方は、まさに達人の域と言われているようですが、納得もしてしまいます。ただ、あの筋肉量と年齢からくる減量は、そろそろ辛いものがあるのではないでしょうか、人ごとながら心配してしまいますね。 このどちらにも、私たちが目標としなければならない「佇まい」があります。 稽古にしろ練習にしろ、それは、人様に自慢すべき代物ではありません。 どれほどやったとしても、成果、結果がでなければ何にもなりません。 ただ量をこなすだけなら、何と言う事はありません。 そこに意を持たさなければなりません。 しかし、今では、そんな稽古も少し懐かしむ時代なのかもしれませんね。 ただ、何につけても恵まれた時代です。 時として、私たちは「飢餓」を覚えることをしてみる必要も、あるのかもしれません。 特に若い人たちや子供たち、日々の稽古の中で少しの「我慢」は、していることでしょう。 ですが、時として私たちが、経験したような「壮絶な我慢」も、必要なのかも…と思ってしまいます。 忘れぬうちに、私が経験したいくつかの「我慢」をいずれ書き留めておきたいと思っています。 年のせいで、また忘れてしまわないうちに…。 しかし、たまには、そんな「稽古」もいいかも…と密かに思ったりもしています。 ただ、付き合ってくれるのは…師範代…後は「半強制」というか「自然に参加」させてみましょう。 事前に公言したら、誰もやりませんもの。 例えば一時間の「正拳中段突き」続いて二時間「基本前蹴り」。 ちなみに「約8000回」前後蹴れます。 続いて、拳立て20回×50セット・スクワット50回×20セット 前蹴上げ移動一時間、追突き一時間、一つの型一時間… これらは、夜七時から朝七時までの「十時間稽古」の一端です。 無論、一時間毎に15分程度の休憩は入りますが、徹夜には変わりありません。 明け方、不思議と自分の悪い箇所が「悲鳴」を上げます。というか「冷たく・動かなくなる」。 真剣に「死」というものを身近に感じた一コマでした。 ただ、やっている最中は、何の感想も感慨もありはしません。 ただ、ただ淡々と過ぎていくだけ…。 やった理由…ただやってみたかっただけです。 そして、その幾年か後、幾人かの道場生と共に再びやってみました。 それを実感して欲しくて…当時の者たちにとって「良い体験」だったようです。 さて、この年で「それ」が出来るか、どうか…ふつふつと今考えています。
by katsumi-okuda
| 2009-12-26 02:29
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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