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武道カラテ稽古日記

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岩手県大会にあって

 5月に急逝された小野寺師範のメモリアルを兼ねて開催された岩手県少年大会でした。
 周りを山々に囲まれた清冽とした空気は、これからの岩手を担う「新しい」それに相応しく感じ入りました。

 今回、岩手の師範代から師範に昇格任命された菅原さんは、確かにまだ二十代の若さ。しかし、その真摯でいて実直な姿勢と物腰は、今後を大いに期待して良いだけ人望を感じました。
何かと大変でしょうが、それこそ「今日の初心」を忘れずに精進して頂きたいと深く思い入りました。

 私も、総本部で人に指導し始めたのは十代、そして道場をもったのは二十代でした。
誰に言われる間でもなく、人に背中を見せ範を示さねばならない。
いつの間にか、人様から「先生」呼ばわりされている。
しかし、いつまでたっても私たちは「一道場生」であり「一修行者」に他ならない。ただ人よりも「先」に立ち、実践するのみ…。

 私たちのカラテにあって人の先に立つ者は、その中にあって誰よりも強く上手くあるために先んじて稽古に立たねばならない。
そして、誰よりも「頭を下げる事」を知らなければならない。
一人の社会人として、当然あるべき「礼節」を道場生の誰よりも、身に纏ってしかるべき、それが人の「先」に立つ者の最も大切な資質の一つであると考えている。

 若い人達には、私たちには無い「勢い」があるものです。
それを十二分に活かし、これからの「極真」を自身の手で創造してもらいたいと思っています。
 
 そのために「私たち」年長者は、地固めをしていきたいと思っています。例えば、技術力の向上の為の各セミナー(選手用、有段者用)を開くこと。
 そして、壮年者たちのための「試合・大会」の準備を進めていきたいと考えております(試験的には、来年度早々に開催致します)
他の極真には無い「有段者試合」…清廉とした凛とした技の世界の試合を志向し、実現すること。

 年だからもう組手は…等と訳知り顔で上座に座るには未だ早い。
少なくとも、人の上に立ちその道を説くのであれば、自らが体現し実践しなくて何の「極真」か。
 難解な事、そして困難なことに挑む姿勢こそが、人の先に立つ者の務めと知らなければならない。それを忘れ、格好ばかり、口先ばかり喧しく極真精神とやらを声だかに喧伝する「有段者」や年長者に、何の意味も無い。人として「徳」も身に付かず、翻って人はついてこないことを知るべきである。そして、それこそが「分裂」の主な因果でもあることを忘れてはならない。

道々、師範代と改めて「稽古」の次を見据えようとお互い意を揃え、心に期すものを感じ入り、岩手を後に致しました。

今回、大会運営に尽力を尽くされた福島のM師範と北海道のS先生、そして「菅原師範」、本当にご苦労様でした。そして、有り難う御座いました。
これからも、微力ながらいろいろと思考し、そしてお手伝い出来ればと思っております。
又、運営に関わられた岩手そして福島の道場生の皆さん、本当にご苦労様でした。皆さんと又共に稽古出来る日を楽しみにしています。
by katsumi-okuda | 2009-07-13 00:32 | 団体のお知らせ