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武道カラテ稽古日記

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ふだんの武道を…弐

「武道を以て人格形成を成す。」とは、どういうことか…。
額面通りに受け取れば、厳しい稽古・鍛錬を通して人に対しての優しさや思いやりを身につけていく事、つけることを指している…しかし、現実「殴り合い蹴り合い」をしていて、それを学ぶということは、具体的にどのようなことなのだろうかと呻吟としてしまうことも度々…。

 俗に「頭が固い」とは、どんな状態をいうのか。
実は「身体が固い」ことと関係が、深いそうです。身体、特に背中周りが固くなると頭に回る血流も悪くなる。
結果、考え方や感じ方に差異が生じてくる。

確かに身体を上手に使えるようになることは、すべてに通ずる気がします。胴体と股関節を始めとする筋骨の滑らかさは、全ての物事を素直に受け入れ、感応出来る心身を紡ぎ出す源と思います。

例えば素直で柔らかな身体は、何事の変化にも素早く感応します。組手の瞬時の判断が、それであるように、さまざまな状況において素早く心身は反応しなければなりません。
身体が固く、いうことを聞かなければ、それだけ「力任せ」のただの殴り合いにしかなりません。

つまり、多くの経験を通し、身体の自由度が増えれば増えるだけ、正しい感応力が養える。人と対した時、相手の心の機敏を知る術ともなる。人の心の襞を読み取る事こそ「武の要」…そして、それを以て実は「人格形成」を司る元となるものと知れる。

 稽古を通して身体を自在に動かせると言う事は、牽いては心を自在に動かせるということ。
そして、それを日常に活かせる、活かす事を心しなくてはなりません。特に指導に立つ側の者が、正しい物事の見解を持ち、そのことを人に伝えなければと思います。

 心身の正しい使い方をふだんから行うこと。
それこそが「武の鍛錬」だと思います。
筋骨と正しい自重の扱い方を絶えず思考すること。
それこそが、武の真髄…しかし、鍛えられるだけの鍛錬は欠かさない事は必須でありますから…難しいくもありますね。
by katsumi-okuda | 2008-05-16 00:22 | 稽古日誌