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武道カラテ稽古日記

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攻防一体の先

 私のもう一つの顔…三十余年私塾教育に携わっております。
今は、少年部の一部の小学生の補習指導と進学・受験相談等のアドバイザーとしていろいろと赴いております。ぼちぼち受験シーズンですので、それなりに忙しくなってきますが、一頃(塾経営・運営)よりは、余裕もあります。そのためか、今までは見えなかった事や考えなかった事等も、いろいろと勉強させてもらっています。
 それも、私のカラテの一つを間違いなく形成している物…これからも、微力ながら「教育」に携わっていきたいと思っております。

   <攻 防 一 体>
「打たれずに打つ」それが、組手の理想。
それを具現化したものが、約束組手であり型であろう。
そして、それを本当に使えるまでに身体に落とし込む為には、必要最低限の「量」が、大事となる。その量は、それを行う者の条件と意識によって異なる。

 基本となるのは「移動」の「受け返し」である。
それをどこまで「反射・反応」の域まで、持っていく事が出来るか。
意識から無意識まで、持っていけるか。

 始めは、丁寧に「受けて」「返す」ことを心がける。
それを出来る限り「速く」していく。そして、それを実戦で使用し、あらためて基本で作り込む…その繰り返しによって「攻防一体」の先を見据える…。

 例えば「左上段受けから右逆突き」は、形を変え相手の上段廻し蹴りや顔面への振り打ち(フック)を防ぐ形を作る。
 実戦(組手)を通し、それは受けたとほぼ同時に攻撃を行う形に至るが、最終的に相手の攻撃の「間」「隙」を読むまでにならなければならない。相手に打たせる「間」をとらせず、又は「間を潰し」自分の攻撃を当てにいく。時として「受け」は「攻撃」となり、相手の手足を潰す事も…。組手では、相手の動きを見ているようで見て反応は、していない。あくまでも、全体の「流れと間」を「感じ」なければならない。
 私は、前にも言ったが「臆病・神経質」である。
どんな相手でも「恐怖心」はもっている。そうだからこそ全身全霊で相手を感じる事を旨としている。それが、攻防一体に身体を近づけているものと確信している。
 相当に痛い目にもあっている。
失敗の方が実戦では、多いものである。ただ、それに負けぬ身体を作り上げその時々に対処し、経験としているに過ぎないとも思っている。

 攻防一体のカギは、「相手と合わす」ことである。
相手が出る(攻撃を仕掛けてくる)刹那、一瞬早く「前に」出る。
相手の攻撃に敢えて当たりにいくことも、時として必要である。
その「速さ」は、そして、基本動作によって醸し出される事を稽古をする者は、忘れてはならない。

…口で言う程「攻防一体」は、簡単ではない。
あるのは、稽古の「質」と「量」…そして「実戦」での攻防の中にある無数の痛みの果てに、それは生まれるもの。
…にしても、痛いのは(当たり前だが)嫌です。だから、当てさせない組手をやるしかないのです…(^^)
by katsumi-okuda | 2007-11-13 00:51 | 稽古日誌