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武道カラテ稽古日記

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バランス…呼吸と気と意

いっ痛!! 何故か痛めている指(潰した左中指の爪)で、缶コーヒーのプルトップを開けてしまう。もともと左利きだったせいか、何かの拍子で「左」を使ってしまい、その度に吃驚致します。

 生来の癖と言うものは、なかなか抜けないものです。
普段、意識していない事は、特にそうです。

 武道の根幹でもある「呼吸」もそうです。
相手と「気を合わす」こと、すなわち「呼吸を合わす」こともそうだと、つくづく実感してしまいます。

 歩くとき、動きを伴うとき、息を止めて動作をする事は不自然であり、自然に「呼吸」は、しているはずです。
 しかし、相手を前にして「実戦」に向かうとき、緊張・不安等に直面するとき、人は「呼吸」を乱します。その結果、不自然な「力み」を生じさせ、持っている能力の半分も出す事が出来なくなってしまいます。

 その「呼吸を合わす」ことを会得することこそ、私の今の課題…。
難解極まりないものなのですが、不意に「解る」ときも現れます。
 決して体調万全のときでもなく、気分的にもどうかという、普段と何も変わらない刹那に、それと「解る」ときが…あります。
 
確かに…言葉で説明するとなると、これまた「難解」…。
解る範囲内で、ご説明しますが、実践してすぐに出来るかどうかは、その人次第ですので…悪しからず。

 基本的には、普段から意識して「腹式」「胸式」の呼吸を正しく行う事が、大切です。そのために「気合」を大きく入れる事も、その履修には、欠かせないものだと思います。もちろん、気合いを入れるとは、自身の心肺機能強化にも有効であり、号令に合わせる気合いは、相手に「気を合わす」第一歩だと思って、行うべきなのです。

 実戦「組手」において、実は「型稽古」が有効なのです。長く吐く、短く吐く、そして止める等、組手の基本となる「呼吸」が多くの型には網羅されているのです。
 しかし、それをそのまま「組手」に応用出来るか、というと…これまた「難しい」ことだと思いますので、初めは、「稽古」と割り切り、履修すると良いでしょう。
 
 実戦では、やはりまず、相手をよく「観る」ことです。
相手に合わせ、攻防を繰り返す…その中で「実感」することが大切
…なんだと思われるかもしれませんが、案外相手を意識せず、手前勝手に「技」を出している人が多いものなのです。

 特に「接近戦」での「攻防」の際、相手の「呼吸」もしくは「気」を最大の集中力を持って、合わす。
 相手が突いてくる、下段を蹴ってくる…その刹那、私は意識して「息の調整」をします。その殆どが、緩くわずかに、そして細く吐くそれによって相手の勢いに合わせ、受け流すことをしている。
息を止めては、相手の勢いと衝突してしまいます。
相手と話しをしていくときでも、相手の吐く息に合わせて相づちを打つと、相手の共感を得られやすいとも言われます。それも、一つの道理だと思っています。

そして、自身の攻撃に際しては、これも相手に解らせぬよう「息」を素早く吸い、そして一気に細く、鋭く吐く。
「吽!!(ウン)」と言葉には出さないですが…気持ち的には、そうしているような気もしています。

全部が全部ではないにせよ、その時々の「呼吸」、特に相手との息を「意」をもって「合わせ」そして「制して」ていくこと。
たとえ、どんな状況であっても、自身の息が上がるような場面であったとしても、意識出来るとき、一つの「理想型」が構築されると私は、今実感しています。

 そのためにも、息の上がる、手足も動かなくなるような「稽古・鍛錬」を積まなくてはなりますまい。人に自慢する訳でも無し、褒められる為でも無し、ただ自分の為に…です。
by katsumi-okuda | 2006-08-26 01:31 | 稽古日誌