2006年 04月 26日
その「目的」…強さとその先
ふとした折に…
カラテを本格的にはじめた頃のことを思い出します。 高校生になる二月の誕生日…親に許可をもらって池袋の「総本部」に通うことにした。 その頃の自分は、どこにでもいる高校生…カラテを始める動機も、当たり前のように「喧嘩に負けたくない」そして「兄貴たちより強くなりたい」…そして「格好よく女の子にモテたい」etc… そんな在り来たりの動機でした。 やってこれた環境やさまざまな人との出会いに今、素直に感謝しています。 今でも「今より強く上手くありたい」の気持ちは、その頃より強いかもしれません。 でも、時間的な、そして「老い」という制約があります。 あと…どれくらい自分は、この調子を維持していけるのだろう… 漠然とした「不安」にもかられてしまうことも事実です。 「強さ」とは何か…難解な問いです。 ただ「力」だけで「相手」よりも勝ることのみが「強さ」ではない。 そのことも重々承知しているつもりでも、それに勝ちすぎる自分がいます。 自制と自戒の繰り返しです。 相手と「和合」してこその「武道」、強さを極める為に自身に課している「鍛錬」。そして、そこから浮かび上がってくる「自信」は、実生活において自身の「平生・平常心」そして「穏やかさ」を与えてくれるものと実感は、しています。 そして、このことを私は、次代の子供たちに「伝える」義務があると思っています。長年やってきたことの中で培った多くの経験… 失敗と挫折の繰り返し…その全ては、無駄ではなく「学び」であるということを稽古を通して自らをもって伝えたいと念願しています。 私に「強さ」があるとしたら、それを支えてくれた「親」の愛情によって育まれた「続ける意志」、挫けそうになった時、何も言わず甘えられた「家」のお陰だと信じて疑いません。 少なくとも、たとえ力不足でも、その恩を私と関わる全ての子供たちや道場生に向けられることを…この年になると思わずにいられません。 無論、私たちは「実戦」を謳っている以上、真正面から相手の攻撃を受けきるだけの気迫と度量(体力・技)をもち続けることに人後に落ちることなく、精進しなくてはならない、それなくして「理」そして 「智」はありえない。
by katsumi-okuda
| 2006-04-26 14:36
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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