2012年 06月 18日
合わせる…心と身体
もう一週間ほどが、過ぎたが…
先週、水戸の道場生Tさんの結婚披露宴に招かれた。 ふと昔の事を思い出してしまった。 というのも、大学時代のバイトが都内某ホテルの式場担当でした。 それも、そのまま就職してしまうかというくらい専念していました。 当時(今もあるようですが…)、配膳会という会社から各ホテルに派遣され大学そして道場の合間にバイトしていました。マナーや配膳のやり方など腕が上がると給与も上がるのも魅力でしたが、やはり人に観られて何かをするのが、元々好きだったのかもしれません。 最期には一人で式を取り仕切るまでになりました…学生なのに…良き時代でしたね。 私の腕もかなり上がった事、こんなことがありました。 披露宴を上げられるとあるお二人の人となり、そしてご苦労されていることに心を動かされたその時の上司は、その時、集められるだけの上級スタッフを招集しました。幸い私も、呼ばれました。 詳しい話しは、失念してしまいましたが、上司のその話しに心意気を感じた私たちは、その二時間の披露宴を最高のものにしようと臨みました。 式が始まり、コースのサービスが始まりました。 上座の「先輩」の何気ない合図を垣間みて、給仕をする者全員が、滑らかに動いていく。 その様は、どこにも無理がなく見ていて心地よい。 そんな様をお客様達に感じさせないのも大切だと教わった。 今から三十年以上前の出来事です。 余計に日本人的な感性なのでしょうか。 そこには阿吽の呼吸でしょうか、相手と「合わせる」人の様子を見て察する心意気でしょうか。 今でも大切な「一を聞いて十を知る」が脈々と流れていたように思い出されます。 これは何も道場だけではなく、社会でもどこでもあるもののようでした。 そして、それらを今よりも、大切にしていたように感じられました。 今でも、私はそんなお話しをよく子供達にします。 「例え号令をかけるのも、気合いをかけるのも、勝手にやっていては駄目だよ。」 「相手をよく見て聞いて「合わせて」あげられるようにしなくては…」 「相手をよく見て感じて突きや蹴りを出す。そうすると無駄な怪我もしないし、それが勝てるようになる大事な一つ。」 「相手を思いやるとは、そういうこと。いつでも相手のことを良く見て人の話しを良く聞くようにしよう。そうすることでより以上に自分の意見も、はっきりしたものになる。だから、挨拶も気合いも、大きな声で元気よくかける。」 時として私たち大人も、忘れがちな事だと思っています。 年相応の組手と良く私は、言いますが、実は将にそのことが大事だと思っています。 相手より勝とう勝ろうとすればするほど年甲斐もなく力みが、出るものです。 相手に負けぬ組手を敢行することを第一とし、相手に勝てぬと悟らせるカラテが出来れば…。 それこそが、私が目指している一つのカラテでも、あります。 一人の社会人としても、いつもそうありたいと思っています。 歳と共に頑な心や頭が擡げます。 それをやはり稽古によっていつでも真摯に物事に向き合える心身を造りたいと思います。 …子供たちに教える事とは、実は自身への戒めでもあると思っています。 そうでなければ、人の深化が止まってしまいますから…。
by katsumi-okuda
| 2012-06-18 01:23
| 稽古日誌
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プロフィール
武道歴四十余年。主たる武道極真カラテ。昭和の名人・達人に薫陶を受け現在、私塾教育経験を活かし新たな指導法を展開。自らも日々稽古を続け、理論と実践の合一を目指しています。
道場指導以外にもスポーツクラブでのカラテ普及に努め、今まで空手に縁のない人たちに空手や武道の良さを知ってもらっています。 カテゴリ
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